2013年9月18日水曜日

判例違反があったんだ

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採択率は0.2%
事案の概要
えーっ、二審で尋問?
これまでの法廷モノ一覧も参照

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さてさて、前回(えーっ、二審で尋問?)まで、僕がこれまで争ってきた裁判を振り返り、書き進めてきたわけですが、ここからは上告の話になるので、戦う敵はお相手さんではなく裁判官が下した判決になります。そして、その判決の正当性についての話になるので、ちょっと法律論(もどき)の話も出てくることになります。

控訴審(二審)は一審勝訴分から約100万円が減額され僕にとっては一部敗訴となったわけですが、日本の裁判は三審制ですので、僕の方はここからさらに上訴をしました。請求総額と二審後の勝訴額との間にはまだまだギャップがあったし、判決の理由付けにも全く納得がいかなかったんですよね。

お相手さんの方は、なぜか今回は上訴を断念しました。弁護士を雇っていて、さらに上級審をやるとなると訴訟費用もかさむだろうし、それに今回の上訴は上告になるから、頑張って書類を作っても裁判が開かれる可能性は限りなくゼロに近いわけで、費用対効果を考えると撤退という結論に至ったのかもしれません。。。

一口に「上告する」と言っても厳密には「上告」と「上告受理申立て」があります。「上告」の方は民事訴訟法312条に規定される理由をもとにするもので、「上告受理申立て」は同法318条に基づくものです。

僕の場合は上記312条2項6号の理由不備を根拠にした「上告」と、同318条1項に依拠する判例違反等を理由にした「上告受理申立て」を行ったんですが、ここではまず(次回以降のブログで)判例違反のことを少し書いてみようかと思っています。

そう、あったんですよ。判例違反。権威あるはずの裁判官が書く判決が判例や法令に違反するなんて一般市民にとってはちょっと信じがたいところがあるかもしれませんが、実はそういうのってあるんですよね。

そうなんです。これまでの最高裁判決の趣旨に相反する判決が本件の一、二審において下されていたのです。

(次回につづく)

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