2016年6月30日木曜日

忘れないでいるために

今日で6月が終わりで、今年も半年終わりました。こうやって時間を小分けにして考えることは、時間が有難いものであることを忘れないでいるためにとても大事なことだと思う。お金は増えることもあるが時間が増えることは決してない。刻一刻と与えられた時間は消費されて行くんですよね。去年の年末に今年の見通しを書いたんですが(良いお年をお迎え下さい)、その時予想したことは次の三つ。1)大きな戦争、2)自然災害、3)市場の暴落。1)についてはまだそれらしきことは起こってないけど、2)と3)は起こりました。4月の熊本地震と先日のイギリス国民投票に絡む金融市場の大暴落。ま、市場の方はまだまだ「大暴落」というほどのものではなく、これから年末、来年にかけてもっとスゴいのがやって来るとみてますけど。。。戦争は実のところはテロという形で現れるかもしれないです。。。あまり明るい話題はないですけど、痛みが人体にSOSする役割を担っているのと同様に、戦争や災害や不況も新しい秩序や仕組みを生み出す必要性を我々に知らせる役目を担っています。認識、変化、適応、更新、学習、記憶。そのとき脳のどこが働くかはさておき、しっかり考えて成長していかないとね。

価値ある未来

いよいよ6月も終わりを迎えようとしています。今年前半の総括はまた明日の夜にでも書こうと思っているのですが、7月になると参議院選挙がありますよね。理学療法士の業界からも自民党から1人立候補するみたいです。これに関連する投稿がときどきSNSに流れてきますが、前回の参院選でもそうだったんですけど、具体的な政策については全く議論されてないんですよね。「価値ある未来」をスローガンに、高齢社会での医療介護の充実、医療介護職の待遇改善、高齢者・障害者の生活支援を公約にされていますが、これらをどうやってやるつもりなのか全く分かんないんですよね。 まぁ、現状において何が問題であるのかもはっきりしないし、当たり前のことだけど、問題が明確でなければその解決策も出てくるわけないんだよね。リハビリの治療と同じですよ。問題点の抽出→目標設定→治療プログラム。問題を明確にすることなくぼんやりした目標設定して、治療プログラムの記載はなし...。治るのかな...? こういう選挙の時は良い機会だから関係者みんなで議論したら良いと思うんだよね。たとえば、理学療法士協会が会員参加型の討論会をネット動画で配信するとか、いろいろ会員の啓発を目的としたキャンペーン打てると思うけど。「若手にも言わせろ!」みたいなコーナー作ったら結構盛り上がるんじゃないの? アメリカの大統領選ぶのに、まず政党内で徹底的に公開討論して勝ち抜き戦するじゃないですか。候補者決めるのにもあういうのやって欲しいよね。そしたら「あっ、この人イケてる!」とか「この人ダメ...」とか見てる人たちもある程度分かるじゃない。まぁ、せめて立候補しようという人たちはブログくらいは継続的に書いて欲しいよね。ブログってその人が出るから効果的。書けない人の場合はそれだけの人だってことも分かるしね。リハビリ職の数も増えてきて、確かにみんなが一丸となって投票すれば議席は取れるのかもしれないけど、それってホントに日本のためになるのかな? 医療介護職の待遇改善にかかるコストはどうやって捻出するんだろ? 国民一般の視点からも考えた方が良いかもしれないね。

2016年6月28日火曜日

誰に怒られるんだよ?

週末は福岡でした。CBRチャリティーセミナー。いろんな人といろいろ話をしましたが、全国的に少しづつCBRの知名度も高まってきているように思います。僕自身については、40歳代以上の理学療法士には結構知られているのですが、それより若い世代の人たちには全くなんですよね。ま、別に無理に知られなくても良いんですが(笑)、CBRのような仕事をしていくには不特定多数のたくさんの人に顔と名前を知ってもらう必要があります。。。でもそんな中でもこのブログは割と全国的に読まれているみたいで、読んでいる人は読んでるんですよね。中でも過去に大手住宅メーカー(積◯ハ◯ス)と最高裁まで争った話は結構読まれていて、このブログの中でも人気シリーズの一つではあるのだけど、それ読んで僕のことを「コワい人」だと思う人もいるみたい。そして中には長らくアメリカにいたことで感化されてんじゃないかと考える人もいるようだけど、それは日本人のステレオタイプな思考パターンだね。そういう人って、アメリカに行こうが中国に行こうが日本に居ようがそういう傾向の人なんですよ。だた、日本人の場合、たとえばですけど、裁判がスゴい恐いものだという得体の知れない恐怖感があったりするんだよね。人と違ったことしたら村八分になるんじゃないかとか、怒られるんじゃないかとか。いったい誰に怒られるんだよ?って思うこと少なくない。みんなスゴい恐怖感の中で生きてるんだよね。日本の教育って教育してる親や先生も自分で気づいてないこと多いと思うけど、大きな目的はそこにあるんだよね。

2016年6月24日金曜日

次は日本の番

イギリス「離脱」となりましたね。先日この話題でブログを書きましたが(エントロピーは増大する)、英国民は現状維持ではなく、強い痛みを伴うかもしれない「変化」を選択しました。金融市場は今日一日上下に激しく荒れ、英ポンドは対円で最大25円ほど、日経平均は前日比で1300円ほど暴落する瞬間がありました。僕自身は「離脱」の方向に傾けていたので事なきを得ましたが、これからヨーロッパの情勢はどうなっていくのでしょうか。国民投票なんて他人事だと思っている日本人も少なからずいるかもしれませんが、次は日本の番かもしれません。自民党の候補者に投票する人もたくさんいそうなので、今度の参院選が終われば与党の改憲案が国会を通過し、そして過半数を争う国民投票となることでしょう。この投票に関する法律もその日のために数年前から着々と整備されているようです(憲法改正国民投票法)。そうなったらどうなるかね。日本人はイギリス人とは違って自分たちからは何も変えようとはしないかもね。よっぽど「上」から圧力かけない限り現状維持。つまり結局は9条もその他の条項も変わらない可能性は高いかもしれない。日本にとってそれが良いことなのかどうかはまた別の話なんでしょうけども。

CBRベーシック第4期

CBRベーシック第4期。参加申込の受付を開始しました。一次募集は5名限定です。7月17日(日)開講です。スクールの2日目(8/21)・3日目(9/11)は都合で出席できなくても次期開講時に履修することができますのでご検討下さい。

プログラム: http://stellar-mind.com/cbr-basic/2016program4
参加申込サイト: http://stellar-mind.com/cbr-basic

実は、先日こちらのブログに登場頂いた永井先生も昨年夏の第2期に受講されたのですが、受講しての感想などを伺いました。こちらも動画に収録していますので、興味のある方はCBRのFBページよりご覧下さい。宜しくお願いします。

絶対にあり得なかった企画

先日、Physio Study Kyoto 代表の永井豊美先生と、7月27日(水)京都で開催のCBR国際セミナーに向けて対談しました。

このセミナーを京都で開催することが永井先生の長年の念願(?)だったのかどうかはさておき、講師のMark A. Jones先生、そしてクリニカルリーズニングへの強い思い入れがなければ、絶対にあり得なかった企画です。

半端ではない赤字の覚悟、半端ではない労力の覚悟なくしてこういう企画が立つことはありません。そこまでしてやるほどに沢山の人たちに本物のクリニカルリーズニングを知ってもらいたい。永井先生のその想いが一人でも多くの人に届けば良いなと思っています。

増席5席のうち2席が埋まり、残り3席となりました。参加をご希望される場合は下記のサイトからお申込み下さい。

7/27(水)CBR国際セミナー【Mark A. Jones先生 クリニカルリーズニングの基礎】

参加申込サイト
http://stellar-mind.com/cbr-international

動画はいつもちょちょっと打合せして一発撮りです^^



2016年6月23日木曜日

どうせ最後は...

世間は梅雨に入ったのかな? 雨がシトシト降って蒸し暑いですね。教室はエアコン入れてても蒸し蒸しする。今日は朝イチに理学療法研究論の中間テスト見直し会がありました。先週テストで今日返却したんですが、平均点は100点満点中64点。レンジは42点〜92点でした。大学が定めた合格水準である60点を44%の人たちが下回っちゃいました f^^。。。アメリカだと学生からいろいろclaimが入ったりしてその対策を練っとかないといけなかったりしますが、ここは平和な国ニッポンですので、そんなにガツガツしたところはありません。「どうせ最後はみんな通るんだから...」みたいな予定調和の安心感があるのかもしれませんね。それにまぁ、学校の成績がちょっとくらい良くても悪くても就職先やお給料は変わんないしね... ^*。世間ではまた国政選挙があるようです。リハビリ領域からも自民党から一人立候補する人がいるみたいですね。以前にこのブログで今回の選挙は「改憲選挙だ」なんて書いたことあるんですけど、リハビリ政策だけではなく、自民党の改憲案に国会で賛成票を投じるつもりなのかどうか一度聞いてみたいですね。どちらにしろ、みんなの判断材料の一つにはなると思うから。

2016年6月21日火曜日

エントロピーは増大する

イギリスがEUを離脱するかどうか。このブログを読んでいる人たちの多くは全く興味がないと思うけど、僕は結構関心がある。英ポンドはもちろんのこと、その他の外貨で資産(ポジション)を持っている人たちは今、大きなリスクに晒されている。近々、イギリス旅行や留学をする人たちも同じかも。今週末、6月23日の国民投票以降、今とレートが大きく変わっているかもしれません。ご近所さんである大阪都構想の住民投票より神戸市民にはインパクトがあることは間違いない。また、短期的な為替の変動だけではなく、離脱となった場合のヨーロッパ全体に及ぼす影響も大きいんだろう。一抜け、二抜け、三抜けといった具合にEUが次第に解体したりして。また解体しなくてもそういうリスクが意識されるだけでユーロが売られることになるかもしれない。「まとまる」ってホント大変ですよね。みんなそれぞれ思惑があって、初めは機能していた譲り合いがそのうちエゴの競り合いに変わるから。人間の身体もそうだけど、構造というのは長い時間でみればごくごく瞬間的に成り立っているだけで、そのうち必ずバラけるんだよね。宇宙のエントロピーは増大している。

2016年6月19日日曜日

どんどん広がるよ

ここ数日、セミナーの案内に絡んだものばかり書いているように思いますけど、こちらの企画もよろしくお願いします。

★ 2016 熊本地震復興支援チャリティーセミナー ★

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ヒト脳の解析とリハビリテーション
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日時:2016年6月26日(日)9時30分〜17時
会場:福岡国際医療福祉学院
主催:脳とリハビリ研究所(CBR)

病院で眠っている脳画像データや脳波計などを活用すればリハビリテーションの可能性がどんどん広がるよという内容です。

先日のCBRベーシック(ミニ・ベーシック)に続いての九州開催ですが、これらのセミナーを通じて九州方面の方々にはCBRのことをもっともっと知って欲しいと思っています。

このセミナーに関わる収益は地震復興支援金として、全額熊本県または大分県に寄付します。両県被災者を支援するためにも、多数のご参加をお待ちしています。

参加申込先:

2016年6月18日土曜日

昔の偉人はこう言った

7月27日(水)開催のCBR国際セミナーですが、参加申込が定員の30名に達しました。平日開催でどれだけ人が集まるのか全く予想がつきませんでしたが、あれよあれよと言う間に満員御礼となりました。早々にお申込頂いた皆さま、誠に有難うございます。そして今日は共催者の Physio Study Kyoto 代表、永井豊美先生と打合せをして、新たに対談動画も収録しました。と言いますのも、満員御礼となった後、Mark 先生ほかスタッフ一同と協議をしまして、あと5席、特別に増席する手配をすることになりました。動画では受講者の皆さんに配布される事前課題や当日の資料についてなど、まだ参加をご検討中の方々にとって参考になる話をしています。近日中にこちらのブログやCBRのFacebookにアップしますので、興味のある方は楽しみにお待ち下さい。昔の偉人はこう言ったそうです。「人はやって失敗したことよりも、やらなかったことを後悔する」と。迷っている方は後悔しないようにして下さいネ。

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Physio Study Kyoto/CBR共催セミナー
クリニカルリーズニングの基礎
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講師:Mark A. Jones 先生(南オーストラリア大学)
日時:2016年7月27日(水)9時30分受付〜16時30分
会場:ハートピア京都
会費:22,000円(学生11,000円)

コーディネーター/通訳:
永井豊美(Physio Study Kyoto)
坂本年将(神戸学院大学/脳とリハビリ研究所)

プログラム/申込サイト
http://stellar-mind.com/cbr-international

運営事務局:株式会社ステラマインド
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何を狙うか

先ほどまで大学院生らとの研究ミーティングをしてました。院生が増えてきて研究に関してディスカッションすることが多くなりました。今年の札幌学会で不採択となったテーマも今一度検証したのですが、研究として決して質的に劣るものではないんですよね。おそらく研究の目的を叶えるための手続きが理解されなかったことと(四つの実験を組み合わせ構成していた)、理学療法との関連性がこれまた理解されなかったこと(確かに抄録だけを読むと直ぐには想像できない)が主な理由なのだろう。。。まぁ、こちらはまたどこかの学会にエントリーするとして、今日は先日の福岡での話を基に、うちの研究室が研究で目指すものについて院生らと改めて意思統一することが出来た。要はリソースの限られた環境下で世界を相手に「何を狙うか」ということになるんだけど、そこにうちのラボの価値観が現れるわけで、そこを共有することでみんなのモチベーションが明確になり頑張れるんだと思う。目標管理とモチベーション管理は価値観の構築から。

2016年6月15日水曜日

CBRベーシック in サマー

先日、福岡で一日限りのCBRベーシック(ミニ・ベーシック)を開催しましたが、来月から9月にわたり神戸で全3回からなる通常のCBRベーシック(フル・ベーシック)を開講する予定です。現在、準備を進めています。基本的に理学療法士や作業療法士などのリハビリ専門職の皆さんを受講者として想定していますが、プログラムの内容はエリック・カンデル先生ら編集の『カンデル神経科学』をテキストに、初学者が脳科学の基礎を網羅的に学習できるよう構成されています。臨床で患者の治療にあたるセラピストはもちろんのこと、ニューロリハビリテーション領域で大学院進学を目指されている方などにとって最適なプログラムです。またこれまで療法士以外にも歯科医師やアロマセラピストなど、さまざまな職種の方々にもご参加頂いており、人の身体に関わる専門家で、脳科学を体系的に習得したい方であればどなたでも歓迎です。個々の基礎的な知識だけではなく、『カンデル神経科学』の原典が『Principles of Neural Science』であるように、脳科学における基本的な考え方(principles)を習得することに主眼を置いています。現在、7月17日(日)、8月21日(日)、9月11日(日)の3日間(各10:30〜18:00)、神戸学院大学有瀬キャンパスでの開講を予定しています。参加申込方法などの詳細はまた追ってこちらのブログまたはCBRのFacebookページでご案内します。お楽しみに。

2016年6月14日火曜日

ここを押したら良くなりますよ

この週末は福岡県大川市にある国際医療福祉大学でCBRベーシックを開催しました。今回は高木病院(同大学のすぐ隣...というかキャンパス内...)の東裕一先生からのご依頼により実現した企画だったのですが、たくさんの方に興味を持って頂き盛会となりました。6時間以上にわたりお話した後も30分ほどの間、参加者の皆さんとの質疑応答が続き、閉会後もまた30分にわたり個別にディスカッションさせて頂きました。1日のみのセミナーなのでなかなか具体的なケースの問題解決にまで手が回りませんでしたが、いくつかの気づきなりこれからに向けてのきっかけ等を得て頂けたのであれば幸いです。実際、昨日の講義を受けてその内容を理解したとしてもすぐに現場の問題が解決するわけではなく、状況に応じて学んだ知識を適用していかなくてはならないと思います。たぶん、一通りの知識を得て、それを使いこなせるようになるには何年もかかることでしょう。「ここを押したら良くなりますよ」という類いのことを売り物にしているわけではないのでね。。。理想的には今回の「ミニ・ベーシック」を受けて、さらに神戸での「フル・ベーシック」を受けて、淡路島のCBR学会やらその他諸々のCBRセミナーにも参加した後、大学院(うちのラボ)でみっちりやるというのが良いんですけども。。。今回、貴重な機会を頂いた東先生はじめ、会の運営でお世話になりました国際医療福祉大学の岡真一郎先生、高木病院の古賀秀作先生にお礼申し上げます。

2016年6月10日金曜日

それがどうした?

いよいよ福岡でのCBRベーシック(一日凝縮バーション)が迫ってきました。6月12日(日)国際医療福祉大学大川キャンパスで開催です。神戸で開催している3日間のプログラムを1日に短縮するのでそのまとめの作業が思いのほか大変だったのですが(これ省いて良いのかな...とか...)、受講者の皆さんときっと濃密な時間を過ごせると思います。神経科学の知識自体はカンデル先生の本を読めば得られると思うのですが、これまでこのスクールを開講した経験から言えば、「初めて聞くことが多かったです」という受講者(セラピスト)のコメントも数多く、たぶん同じ本でもその読み方は人によって違うのでしょう。着眼点の違いというか、面白いと思うことの違いというか、それがどうした?というところの違いというか、今回はそういうカルチャーギャップを意識しながらトークしてみたいと思います。開催直前ではありますが、まだ参加申込はできるようですので、興味のある方は機会を逃さないようお申込下さいネ。12日に会場でお会いできることを楽しみにしています。【申込のご案内】ニューロサイエンス基礎講座【CBRベーシック】福岡研修会 https://www.fukuoka-pt.jp/contents/schedule/workshop.php?pageid=1531

2016年6月8日水曜日

ベクトルは読者に向けて

ここ数日、夜が遅くなってこのブログを書いてなかったのですが、再開にあたり「ブログ」をテーマにしたメタ記事を書いてみよう。僕はこのブログを書き始めて数年になりますが、「よくそれだけ書くことがありますね」と言われます。確かに自分でもそう思わないでもないですが、メインテーマが「雑記」なので一日過ごせば何かしらは書くことがあります。また書くことがなさそうでも毎日大体決まった時間に机に座り文章を書き始めるといろんなことに気付き始めて一話完成することも少なくないです。しっかり構成した「お役立ちブログ」も確かに有益だと思いますが、僕がブログを書く目的は一つの日課として、自分が気付いていないことに気付くというか、「自分が考えていることや言いたいことはそういうことだったんだ」と理解することにもあるので、自然に筆が進む方向に付いていく方が良いのです。たまに「ベクトルは読者に向けて」なんていう人もいますが、僕は別にそれが自分(書き手)に向かっていても読んだ人が書き手に自分(読み手)を重ねることができるものであれば、そこに書き手と読み手のコミュニケーション(共感)は生まれると思っています。ややこしい言い方ですけど、要は自分が伝えたいことを伝えたいままに伝えるということが表現をする上で最も基本的で重要なスキルだと思いますね。そのままですけど...f^^。

2016年6月4日土曜日

みんなで学ぶ臨床推論最前線

CBR国際セミナー。残り1席となりました。今回は Physio Study Kyoto 永井豊美先生との共催で南オーストラリア大学理学療法士の Mark A. Jones 先生をお迎えします。テーマは「クリニカルリーズニング(臨床推論)」です。Jones 先生はこの領域をリードする世界的第一人者です。この機会にリハビリテーション医療における推論の仕方をきちんと(フォーマルに)学んでみて下さい。先日、このブログで「なんちゃってニューロリハ」「とても気になるところ」と題し問題提起をしましたが、そのようなリハビリ論が横行する理由の一つはセラピストの推論構築力にあると思います。たとえば、evidence-based practice と言っても、何がエビデンスになり得るのか、どのようにそのエビデンスを使い立論すれば良いのか、といったことが理解されていなければEBPが機能することはありません。物事は考えようで如何ようにもなると言いますが、医療もそれを担う人の考え方次第で大きく異なるものになると思われます。担当制で特定のセラピストに治療を委ねる患者さんたちにとってはある意味恐ろしいことですね。Jones 先生のレクチャーが、その重責を担うセラピストにとっての貴重な学びの機会となれば幸いです。今回は平日開催ですが、すでに多くの方々に申込みを頂いています。みんなで学ぶ臨床推論最前線。お見逃しなく。

関連ブログ
このセミナーに向けての永井先生との対談動画をご覧頂けます。

CBRベーシック福岡研修会

ニューロサイエンス基礎講座【CBRベーシック】福岡研修会のご案内。

6月12日(日)福岡県大川市で開催の“CBRベーシック1日バージョン”。

いよいよ開催が迫ってきました。

CBRの本拠地神戸を離れての貴重な出張セミナーとなります。

遠征バージョンとして、通常3日間にわたるコースを1日に凝縮してお話します。

現在、約30名のお申込みを頂いています。が、まだ申し込みを受付けています。

福岡県理学療法士会のホームページにも案内が掲載されています。

ニューロサイエンス基礎講座【CBRベーシック】福岡研修会
https://www.fukuoka-pt.jp/contents/schedule/workshop.php

『カンデル神経科学』をもとにニューロサイエンスの全体像を手っ取り早く把握したいという方。

九州在住の方もそうでない方も興味のある方は是非ともお申込下さい。

【申込のご案内】
ニューロサイエンス基礎講座【CBRベーシック】福岡研修会
https://www.fukuoka-pt.jp/contents/schedule/workshop.php

*残席が少なくなってきております*
*お早めにお申込み下さい*

2016年6月3日金曜日

とても気になるところ

さて、先日は「なんちゃってニューロリハ」について書きましたが、次いでにちょびっとだけ補足しておきたいと思います。こういうことがどうして起こるのかということですね。僕が興味あるのは、まず、登壇して話をする先生方がどう思っているかということ。つまり彼らが前半の脳の話と後半の臨床の話が繋がっていると本気で思って話しているのか、あるいは確信犯的に繋がっているかのように話しているのかってことです。まぁ本人でなければどのみちそんなことは分からないのですが、力強い話ぶりからすると前者の可能性も高いんじゃないかと思う。その場合は基本的な論理力(リーズニング)の問題になるわけですけど、セラピストの業界において、そういうことって意外とトレーニングを受ける機会がないのかもしれない。後者の場合は論理ではなく倫理の問題になるわけだけど、それもその手のまやかしが通用する under-trained な業界であるということがそもそもの問題なんだと思う。聞く側はどう思ってるんだろう? 会場にはたくさん人がいるわけだけど、みんな本気で信じているのか、それともお約束として前半と後半が繋がっていることにして聞いているのか。その人たちにそんなこと聞いても「患者が良くなれば良いんだ」みたいなこと言うのかもしれないですが、とても気になるところですね。