2016年3月31日木曜日

自由になるための手段

明日からまた新たな一年が始まります。3月31日は大晦日より明確に区切りを感じさせます。と言っても僕自身は何かを卒業するわけでもなく、退職するわけでもなく、特に変わりはないんですけどね。いろんなものに慣れて来るとホント一年一年の区別がつかなくなります。若い人にはよく分からない感覚かもしれませんが、日々起こることに対しほとんど深く考えたり悩んだりすることなく手足口先がほぼ自動的に動きます。こうなると日常が退屈になるんじゃないかとも思いますが、実のところはシメたものです。限りあるメンタルエナジーをより創造的なことに使えるわけですから。行為や思考の仕方をマスターしたり自動化したりするということは、それだけ自由になれるということです。そう考えると、習慣形成とは自由になるための一つの手段なのだと思われます。

2016年3月30日水曜日

そう遠くないかもしれない

今日(3月29日)の午後、2月に行われた理学療法士国家試験の合格発表がありました。データは厚労省のこちらのサイトを参照して下さい。合格率は74%。新卒者に限ると82%です。この数字を高いと見るか低いと見るか、いろいろな見方があると思いますが、年々受験者数が増える中、合格者数を年10,000人程度に設定すると合格率自体は年々下がることになります。養成校の数がこれからしばらく変わらないと仮定しても、不合格者の再受験が年々増えるわけですから、合格率は今後益々低下していくことが予想されます。少し前まではほぼみんなパスする試験だったわけだけど、「合格率50%」を見る日もそう遠くないかもしれない。。。ま、だけどこれは諸々の要因が変動しないことを前提にした予想なので、考察し出すといろんな可能性が考えられるわけですけどね。

2016年3月29日火曜日

人と繋がるということは

この週末、Physio Study Kyoto の永井豊美先生と対談収録しました。7月27日京都で開催の国際セミナー「クリニカルリーズニングの基礎」に向けてのプロモーション動画です。

まだ編集してないのですが、講師の Mark Jones 先生のこと、クリニカルリーズニングを学ぶことの大切さ、そしてセミナー当日の流れなど、皆さんにお伝えしたいことをお話しています。

なかなか良い動画に仕上がるはずです。

この一年ほどの間、CBRでたくさんのセミナーを開催してきましたが、やはりセミナーの価値を伝えることが大変なんですね。

自分が大事だと思うことでも、ほかの人にとっては響かないということはあります。

「価値観が違う」と言ってしまえばそれまでなんですが、場合によってはまだ相手がその価値に気づいていないだけということもあるわけです。

人と繋がるということはその隙き間を埋めるということなんでしょう。

今回の動画はその試みの一つです。

近日中にCBRのFBページ等でアップしたいと思います。

それまでにも参加申込は受け付けていますので、興味のある方はこちらからお申込下さい。

Jones先生の話を日本で聞けるまたとないチャンス。

残り8席です。

参加申込サイト
http://stellar-mind.com/cbr-international/

2016年3月26日土曜日

無法地帯

昨日、山陰の小川先生がシェアしていて知った記事。理学療法士の臨床実習についてはこのブログでもちょいちょい書いていますが、いよいよ諸々の問題が世間の目に触れることになってきました...。ま、と言っても、それは大袈裟で、世間の人たちが狭いリハビリの世界に特に関心があるわけではないんですけどね^^。

質問書の中身は、

「一 無資格診療の疑いについて」
二 臨床実習の実態について」
三 養成施設について」

の三部構成で、手短かに要約すると、

1)学生という無資格者が患者に理学療法を施し施設が対価(診療報酬)を得ていること、
2)実習指導が確たる基準もなく行われパワハラ・セクハラ等が横行していること、
3)養成校の教育水準が低くまたその実態が世間に十分に公開されていないこと、

などが記載されています。

この書面がどのスジから出てきたものかは分かりませんが、これだけ読むとエラい酷い状況(無法地帯)のように思われますね。少し前に日本理学療法士協会長が臨床現場で「なんちゃってリハビリ」が横行しているという事実を公表されておられましたが、現場がそんな風だと実習も「なんちゃって」になって仕方がない、といった推論も成り立つのかもしれません。

政府の見解を聞いてみたいですネ。

*****

衆議院 質問主意書本文
http://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_shitsumon.nsf/html/shitsumon/a190180.htm

参考ブログ【脳科学者の身辺雑記】暇つぶしリハビリテーション
http://www.toshiznet.com/2013/10/blog-post_2.html

それもまた真実

昨夜は「夢」の話を書いたけど、その中で「学部生はまだまだ未熟なので夢を求めるに至っていない」ということを書いた。何気なく降りて来た文章だったんですが、後で考えたら「そうなんだろうな」と思った。ここで言う「夢」は「目標」と言って良いかもしれない。「若いんだから夢(目標)を持て」なんて今どき言うのかどうか分からないけど、そういうのってその人がある程度成熟しないと持てないんじゃないかと思う。ま、もちろんサッカー少年がスタープレーヤーに憧れてその人を目指すところから始めるといった類いのことはあるだろうけど、憧れるスターがいない場合やスターの型が時代と共に目まぐるしく変わっていくような場合には、自分で道を作っていくしかないんですよね。そしてそれを作るにはいろんなことを学ぶ必要があるのだろう。夢があるから成長できるというのは真実だが、成長することで夢を描けるようになるということもまた真実である。

2016年3月24日木曜日

夢を創ること

また一年が終わろうとしています。日本の学校や企業では基本4月〜3月のサイクルで回っているので、今は切り替え間際の数日といったところですね。昨日、今日と徳島で仕事してたんですが、僕も来年度に向けていろいろセットアップしています。継続事業もありますけど、新しいこともやりたいです。僕も以前は「若手」だったんですが、最近では若手やそれ以上の人たちを指導する立場にもなっていて、関わる人たちをリードしながらコトを進めていかなくてはなりません。どの立場であってもその楽しみ方はいろいろあるのですが、指導者の立場として一番難しいことは「夢を創ること」なんですよ。それぞれの人にとって何が夢になり得るのかを見極めてその夢のカタチを見せること。学部生の場合はやはりまだまだ未熟なのでなかなかそういう話には至らないのですが、大学院に来ようという人たちの場合はやはり何らかの夢を求めているので、僕にとってはそこが非常に重要な仕事になります。ひと回り大きく一段と現実味のある夢を創ること。人をやる気にさせる最上位の仕事です。

贈る言葉 2016


★ CBRテレビ Vol.29 ★今日はうちの大学の卒業式でした。理学療法学科だけで見ると40名足らずなのですが、全学部を合わせると、2,000名ほどの学生が卒業したそうです。去年の年末に頼まれ、4年生に向けたビデオメッセージを作ってみました。いよいよ社会人になると共に理学療法士になる皆さん。うちの学生もよその学生もこれから精一杯楽しんで下さいネ。
坂本 年将さんの投稿 2016年3月22日

2016年3月21日月曜日

違和感をカタチに

昨夜はCBRベーシック第3期の最終講義日でした。1月から計18時間以上にわたる講義をしました。本当のことを言うと、ここまでやってもそこからまだまだ道はあるのですが、取りあえず、ニューロサイエンスやニューロリハについて議論するための共通言語・共通認識の幾つかを受講者の皆さんと共有できたのではないかと思います。このスクールでは、1日目の最も基礎的なところが難しいと仰る受講者が多いのですが、まさにそこがこのスクールのポイントです。「基礎」って「簡単」という意味ではないですから。。。懇親会ではいろいろ面白い話が出来ました。いろいろあり過ぎてどれをここで取り上げたら良いのか迷いますね。昨夜、僕が語ったことをそのままブログで書いて欲しいというリクエストもあったのですが、それはなかなか難易度が高いです。なぜならそのとき何を言ったのか今となっては良く覚えてないですし、覚えていたとしてもそれを語るための舞台設定しなくちゃなりませんから。。。でも、一つ実感しつつあることは、セラピストの世界で流通しているロジックなり治療理論なり納得の仕方なりに違和感を抱いている人も少なくないなということです。「違和感をカタチに」。CBRベーシックのミッションかも。

2016年3月19日土曜日

とても楽しみ

神戸は温かい日が続いています。昨日は夜中にもの凄い勢いで雨が降っていたようで、今朝は濃い霧が出てました。明日はCBRベーシック第3期の最終講義日です。運動と情動と記憶をテーマに6時間お話します。明日は特に時間超過できないのでタイムマネジメントをしっかりしないといけないです。と言っても運動系を2時間の枠の中に収めるのは僕にとっては至難の業なんですけども。終わってから修了式と懇親会があるんですね。修了式ではお一人お一人に修了証をお渡しします。懇親会はキャンパス近くの「竹蔵」さんで。。。熱いメンバーとどんな話になるのか今からとても楽しみです。

2016年3月18日金曜日

最大限の効率化

昨夜は高尚な建築の話を書きたかったんだけど、挿話が勢いづいちゃって、下世話な住宅メーカーの話になりました。。。でも、こちらも根深い問題があって掘り出すといろいろ書くことあるんですよね。借金して土地買い入れて、上物(うわもの)込みでさっさと売り捌きたいというのがメーカーの本音です。そうしないと利益が十分に出ない仕組みなんでしょう。工程も最大限に効率化されていて、現場の人たちもそのタイムスケジュールに従うために必死なのです。そこには客の夢を組み込む余裕などありません。たぶん、メーカーにとってみれば、お客はお金そのものなんですよね。つまり、客には特に興味はないんだけど、客が払ってくれるお金にはスゴく興味があるってこと。ま、別にこれは住宅メーカーに限った話ではなく、売ってる物やサービスが陳腐化されてしまっているところでは起こることなんでしょうけど、出来ないことややる気もないことを誇大広告するのはやはり誠意に欠けると思うんです。「噂で買って事実で売る」という相場の格言がありますが、住宅の場合は「広告で買わせて現実を売る」みたいな感じです。パンフレットやモデルハウスは客を錯覚させるための道具ですからね^^。話は飛躍するんですが、医療の世界にも似たようなことあるかもしれません。保険診療の枠の中で、基本、売り物は標準化されているわけですから、目指すところが「最大限の効率化」になったとしても不思議ではないですよね。

2016年3月17日木曜日

夢を自由に描いて下さい

今日はある建築家の方とお話しました。5年ほど前に自宅を建てた時に設計・監理をして頂いた先生です。外観・内装ともにちょっと変わってますが、とても居心地の良い家に仕上がりました。でも、そこまでの形に仕上げるにはたくさんの紆余曲折があったんですよ。

今の家を建てる前に一度、積◯ハウスという住宅業者と土地・建物の契約をして、設計打合せをしていたんですが、途中からこじれて裁判沙汰になったんですね。このブログでもその様子をシリーズで書いていた時があったので、ご存知の方もいると思います。

要は先方が「自由に夢を描いて下さい」と言うから契約したのに、いざ打合せを始めたら、あれもダメ、これもダメで、実際には僕たちの自由な夢がプチプチ踏み潰されそうになりましたT_T..

たとえば、大手のハウスメーカーで「木の家」を建てて、実際に住んでみると全く木の香りがしなかった..なんてことはザラにあるんじゃないでしょうか? 今ではそういうカラクリも分かるんですが、当時はアメリカから帰国したばかりで日本の住宅事情のこと全く分かってなかったんですよね。

結局その家は建つこともなく、僕が彼らに支払った手付金ウン百万円を巡る争い(僕の請求は倍返し...)になったのですが、上告までの4年ほどの間、お互い「そっちが悪い」と言い張り激しくやり合いました。

最後は利息というプレミア付きでお金は全部返してもらったので僕にとってはまぁ良かったんですが、いろいろと日本の住宅建築について考えるところはありましたね。裁判の方も本人訴訟でしたんで、その分、法律絡みのことも強くなりました。。。

それで、今日の建築士の先生との話は全くそういう話題ではなかったんですが、人と建物との関わりについて良い話ができたので、明日かまたは次に気が向いた時に書いてみたいと思います。

2016年3月16日水曜日

さて、何を書こうか

いつもブログタイムがやって来ると「さて、何を書こうか」と思うのですが、出来るだけその時心に浮かんだことを書くようにしています。そこに無理があると書くのはどれだけ短い文章であっても上手くいきません。まずは自分が少しでも面白いと思えることをテーマにすること。それはただ一つの言葉であっても良いのです。その一言が今の自分に本当に関わりのあることならば、書くことによってその一言は不思議なほどムキムキと肉付けされていくのです。書くという作業は形なきものや不確かなものに輪郭を与える肉付けの作業です。筋トレみたいなものですね。やらなければどんどん心は弛み痩せていきます。現状維持はありません。人によってはそれは音楽を作ったり絵を描いたりあるいは何かその他の物を作ることなのかもしれません。上手いとか下手とかそういうことではなく、おそらくその人に合った肉付けのチャネルが存在するのだろうと思います。

2016年3月15日火曜日

実はもう...

先日このブログでも紹介した6月12日(日)福岡県大川市で開催の“CBRベーシック1日バージョン”。

実はもう福岡地方では申し込みが始まっています。

福岡県理学療法士会のホームページにも案内が掲載されています。

ニューロサイエンス基礎講座【CBRベーシック】福岡研修会
https://www.fukuoka-pt.jp/contents/schedule/workshop.php?pageid=1531

いつもご案内するCBRセミナーはCBR主催で行っていますが、今回は福岡の先生方からお誘いを頂きまして、申込受付などの運営事務は全てお世話になります。

CBRとしては、昨年12月に徳島文理大学で開催した脳科学セミナーに引き続き、2回目の遠征セミナーとなります。

もしこのような形で、各種CBRセミナーの地方開催をご要望下されば、打合せの上、検討させて頂きますので、セミナー事務局までお気軽にご連絡下さい

事務局メールアドレス:
info★stellar-mind.com(★を@に)

今回、大川市での研修会は、2月末の時点ですでに15名以上の方が申し込まれているとのことです。現在は、もう少し埋まっているかもしれません。

遠征バージョンとして、通常3日間にわたるコースを1日に凝縮してお話します。

日本語版とは言え、『カンデル神経科学』をガイドなしに一人で黙読するのはちょっと大変じゃないですか?

無理とは言いませんが、しばらくすると、書棚の飾りになることもあるのでは...

ニューロサイエンスの全体像を手っ取り早く把握したいという方。九州にお住まいの方も、そうでない方も興味があれば早めにお申込下さい。

【申込のご案内】
ニューロサイエンス基礎講座【CBRベーシック】福岡研修会

友達の輪

さて、ブログやFacebookをやり出してしばらく経ちますが、届いている人にはしっかりと届いているという実感がありますね。初めは「何、この人?」という感じだと思うのですが、見たり読んだりしているうちに面白がって近寄ってきてくれる人も少なくないです。と言うか、かなり忙しいです。一応、大学の教員なので自分の研究を売りにするのがあるべき姿だと思うのですが、今いるところでどれだけ頑張ったとしても研究で何か価値あることを残していくのはなかなか難しいと思うんですよね。もちろん今、大学院生や学部生たちとしている研究はとても意味のあることだし楽しいし、面白いプロジェクトに育ちつつあるのだけど、いろいろと大きな制約のある中での研究だし、本気で世界を相手にするにはあまりにも頼りないわけです。帰国する時からそういうことは分かっていて、何かほかのことで社会の役に立つことをと思っていたのですが、ブログやFacebookのほか、CBRを立ち上げていろいろ活動しているのはその一つの具体的な形なんだろうと思います。まだまだ新規にやりたいことは沢山あるのですが、それらもCBRの傘の中で出来そうな感じになってきてますしね。今、僕に最も必要なのは一緒に仕事を進めていくパートナーの人たちです。一人で出来ることは限られているからね。縛られないゆるい繫がりの中でプロジェクトベースで集まる友達の輪を作りたい。大工に喩えるなら一人棟梁の集まりです。リハビリの世界で面白いことやってみたい人。一度お声掛け下さい。

2016年3月13日日曜日

あの人バカだ

今日は車であっち行ったりこっち行ったりしてたんですが、運転しながら「バカの本質」について考えた。別に目の前にバカだなぁと思う人がいたとか見たとかそんなんじゃないんですけど、不意にピンとくるものがあったんですね。我々はどんな時に「あの人バカだ」と思うのか。。。もちろん一言では言えない奥の深さと幅の広さはあると思うのですが、まず感情をコントロール出来ない自分や他者。人は感情で動くと言うし、世の中には考えるよりも感じろなんて言う人もたくさんいるわけですが、実際には我々は感情に支配され理性を失っている人を見ると口に出さないまでもバカだと思うんじゃないのかな。たとえば「バカな買い物をした」なんて言う時は感情に流されて(買わなければ良かったものを)買っちゃってるんだろうしね。。。二つ目は「信念」に凝り固まってルールを破ることが出来ない人だ。信念を持つことは生きる上で大事だと思うけど、そのベースが実は曖昧で迷信に近いものであるにも関わらずなぜかそれを信じ切ってしまっている場合なんかに言えますね。「信じる」という行為はある意味その他の可能性を捨てることであり行動を単純化する側面がある。たとえば、何をやっても(どんな入力をしても)同じ応えしか返さない機械などを我々は「(その機械が)バカになった」と言う。。。このように考えると、数学の問題が解けないとか、漢字が書けないとか、そういうことよりも自制や柔軟性の欠如にその本質はあるように思う。

2016年3月11日金曜日

博打みたいなもんだ

もう一週間ほど前になるのですが、大学で就活研修会がありました。リハビリの学生(3年生)を対象に模擬面接をやりました。みんなリクルートスーツを着て、面接官役の教員もネクタイ着用で挑むんです。よくある質問のリストは教員・学生双方に配布されています。でもそこからの質問ばかりでは退屈なので「あなたが生きる上で大切にしている価値(つまり大事なもの)を三つ上げて下さい」みたいな質問もしてみました。学生は3人1組です。こういう質問は普段から意識してないとなかなかスラスラ答えられるものではないですが、みんな見事にこなしましたね。返って来た答えは僕にとっては予期してなかったものでしたが、ま、そういうのもありかなと思えるものだった。「時間」とか「健康」とか「家族」とか「お金」とか、そういうのが出て来るかと思ってたんだけどね。「愛」なんてのもあって良かったと思うけどそれもなかった。日本人には馴染みの薄い言葉かもしれない。。。こういう面接の指導って難しいですよ。だって面接官によって求めてるもの違うしね。無難な方が良い場合、目立つ方が良い場合、そしてその中でのバリエーションもいろいろあるだろうから、結局のところ絶対的な基準での良い悪いはなくって、相手方とマッチするかどうかなんだよね。そもそも10分かそこらの面接で何年にもわたる契約を交わそうってんだから、ま、お互い博打みたいなもんだよね。

2016年3月9日水曜日

「当たり前」の中身ですよ

おっと、今日もいつの間にか日付が変わってしまった。1日の時間がもう少し長ければ良いのにね。。。さて、先日、違和感の話をしました。脳科学に絡めての話でしたけど、違和感ってどうして起こるんだろう?考えたことありますか? これってたぶん基準の問題なんでしょうね。「当たり前」の中身ですよ。誰でも「物事はこうあるべきだ」という物語なりストーリーなりシナリオなり(全部一緒だな...)を持っていると思うんですが、そこから外れるものについて何か和まない感じを抱くわけです。つまり違和感を抱くためには自分の中に確固たる「当たり前」が存在しなければならないわけですけど、これってその人の経験、つまり明示的にしろ暗黙的にしろ、家庭や学校や職場で受けた教育がその形成に多大な影響を及ぼしているはずです。裏を返せばその「当たり前」を形作ることが教育の最大の目的の一つであり、それが個人の習慣、集団の慣習、文化を生み出すのです。結局のところ、個人や集団の違いを理解するには、互いにとっての「当たり前」が何かを理解しなければならない。相手が思うように動いてくれない? 「当たり前」が共有されてないからですよ。

2016年3月7日月曜日

乗っ取られないように

今日は大阪で地域リハの勉強会があった。と言ってもPT(理学療法士)やOT(作業療法士)は一人もいない勉強会でしたけど。。。これを読んでいるPやOの人たちの中にはPやOこそが地域リハの主役だと思ってる人が少なからずいるのかもしれないけど(そうでもないのかな?)、実際にはそういうわけではない。地域リハに参入している人たちっていろんな筋の人がいて、PやOの役割って見方によってはささやかなものだと思う。「地域リハ」という言葉自体、リハビリの世界でしか通用しないスラングなのかもしれないしね。でも、この領域って一つのテーマを軸にいろんなバックグランドを持った人たちが集まっていて楽しそうです。脳科学なんかもそうなんだよね。「脳」をテーマにいろんな人たちが集まっている。これは地域リハだけではなく、リハビリ業界のあらゆるフィールドについて言えることですけど、「リハビリ」が一つのマーケットとして成熟してくるといろんな人たちがそこに流れ込んできます。リハの主役が異業種の人たちに乗っ取られないよう、学生教育や卒後教育をしていかなくてはなりませんね。ま、サービスを受ける側(国民一般)からしたら、誰が主役とかはどうでも良い話なんですけども^^

2016年3月6日日曜日

なんとかなりそうな気がする

ここ数日の旅で得た収穫を確認していかないといけないですね。昨日はGraybiel先生の話を書きましたが、時どきは基礎の神経科学の集まりに参加して刺激を受けないと「脳科学者」としてのレベルをキープするのは難しいです...笑。「脳科学者」ってホントいろんな人がいて、今では自分がそう宣言する気さえあれば誰でも名乗れそうな希な肩書きです。極端に言えば、脳に関する一般書を一冊読めばなんとかなりそうな気がする...。リハビリの世界でも、脳科学に興味を持っている人はたくさんいます。でも、なかなか先週同志社であったような集まりに参加する人は少ないです。平日開催が多いですし、英語ですし、前提にある基礎知識がないと全く理解できなかったりするもんね。それだと楽しくないですから。。。基礎の脳科学とセラピストの脳科学と、実のところは似て非なるものなのですが、これをどうすれば同じものにできるのか。「同じでなくちゃいけないんですか?」。確かにそういう視点も大切だけど、それだと進歩(外に与えるもの)がないように思う。違和感を解消するのはまず違いの本質を認識するところから始まるのだろう。「気づき」だね。

2016年3月5日土曜日

oh my God

3月3日から京都、香川と巡り、たくさん人とお話してきました。京都では同志社大学室町キャンパスで文部科学省科学研究費補助金新学術領域研究「行動適応を担う脳神経回路の機能シフト機構」(略称:適応回路シフト)国際シンポジウムがありました。MITの恩師 Ann Graybiel 先生が登壇されるというので、本当に久しぶりにご挨拶してきました。1998年から1年半ほどの間、彼女のラボの大学院生としてお世話になりました。お会いするのはもう10数年ぶりになりますかね。初め2、3秒の間、気づかなかったようですが、oh my God とえらいびっくりして頂き、楽しい再会となりました。失礼ではありますが、70代半ばを迎え、当時と全く変わっておられない。You have not been changed at all...。彼女を見ていると、いつまでも生き生きとアクティブに生きる秘訣はハードワークをし続けることだと改めて感じた次第です。

2016年3月2日水曜日

福岡企画第二弾!

さて、昨日、福岡での CBRベーシック・ショートプログラムのご案内をしましたが、実は企画はまだまだあるのです。。。それも再び福岡で...。じゃじゃ〜ん! な、なんと、先日神戸で開催したCBRシンポジウム「ヒト脳の解析とリハビリテーション」がご好評につき、ますますパワーアップした形で九州に上陸します。前回は講義とパネルディスカッションのみの内容でしたが、今回はちょっとしたチュートリアル(演習)も加えて、参加者の皆さんがご自身で脳解析ができるようになるきっかけを作りたいと思います。日取りは6月26日(日)。会場は福岡国際医療福祉学院(福岡市)です。Details will follow...プログラムなどの詳細はまた追って。

2016年3月1日火曜日

ベーシック in 福岡

今年の6月に九州福岡(大川市)で研修会を行います。現在、神戸で開講しているCBRベーシックを1日のプログラムに凝縮し提供します。「ベーシック in 福岡」といったところでしょうか。3ヶ月のスクールでも時間が足らない内容ですので、これを1日でやるとなるとかなり端折らなくてはいけないですが、興味を持った方にはその後フル・バージョンを受けて頂くとして、まずはニューロサイエンスの概要をお伝えしたいと思っています。日取りは2016年6月12日(日)。会場は国際医療福祉大学大川キャンパスです。詳細はまた改めてお伝えします。九州にお住まいの方、是非ともご参加ご検討下さい。