2012年1月30日月曜日

A日程

今や大学入試というのは一発勝負ではなく、何発でも勝負できる仕組みになっている。今日は神戸学院大学の「A日程入試1日目」があり、さっき試験監督を終えたところです。朝から夕方までの入試業務でしたが、僕の担当部分に関しては、幸運にもトラブルはありませんでした。受験生は望めば明日の2日目も受験することができます。一日完結型の入試なので、A日程だけでも2回受験できるわけですね。近いうちには「B日程」というのもあり、これにも1日目と2日目があって、3月に入ると「C日程」なんてのもあります。これに、「公募制推薦入試」だの「附属校特別推薦入試」だの「センター試験利用」だの「AC」「BC」だのが加わるので(実はまだほかにもあります)、受験生にとってみれば神戸学院大学を受験するだけでも相当「入試案内」を読み込まないと、何が何やら分からないんじゃないでしょうか。ま、これはうちに限ったことではなく、よそも同じようなものなんだろうけど、ずいぶんと複雑になったもんです。僕が受験生の頃(80年代)は公立1校と私立を数校、それぞれ1回受けたら終わりだった。「単願」とか言って、国立を一発勝負で受ける人も結構いた。これでダメならみんな浪人してましたね。1回ダメでも次があるというチャンスに溢れた入試制度は悪くないと思うし、入試の種類がたくさんあるのはおそらく「多様な人材を・・・」ということなんだろうけど、少なくとも80年代と比べてそれほど学生が多様になったとは思えないですね。

2012年1月29日日曜日

ダイエット・メルマガ ☆ Vol. 1

ダイエット相談室メールマガジン
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神戸学院大学ダイエット相談室
メールマガジン 第1号
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2011年12月2日
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皆さん、こんにちは。
神戸学院大学の坂本年将です。


このメールは、今年の9月22日および23日に開催
されました神戸市西区と本学との共同事業「西区
民のためのダイエット相談室 第1回講演会」に
ご参加頂きました方々にお送りしています。


今後、「メールマガジン」という形で、ダイエッ
トに関連する各種イベントへのご招待や、皆様の
健康管理に役立つ情報をお送りさせて頂きます。


配信は不定期となりますが、来年1月末までに、
数回お届けさせて頂く予定です。


どうぞ宜しくお願い致します。


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さて、早いもので、この事業が始まりまして2ヶ
月が経ちました。


講演会終了後、「個別コンサル」に当選された方
々の中には、すでに成果を上げていらっしゃる方
もおられ、


私どもも非常にやりがいをもってアドバイスさせ
て頂いております。


セミナーの中でもお話したことですが、私どもが
目指すダイエット法は、薬や特殊な治療法に頼る
(一時的な効果を狙った)ものではなく、


健康的な生活習慣を永続的に身につけていくこと
を基本としています。


従って、本格的に結果が出るには時間がかかると
は思いますが、これから体得される


「やせるための習慣」

「体重を維持するための習慣」


は、皆さんにとって貴重な財産になると思います。


是非とも、この習慣をマスターするまで、粘り強
く取り組んで下さい。


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早速ですが、今日は皆さまの運動習慣の形成をお
手伝いするための企画をご紹介させて頂きます。


先週日曜日の朝に、個別指導プログラムの一貫とし
て、参加者(個別コンサル当選者)の皆さまと共に
総合運動公園内を1時間ほど歩きました。


ボランティアの学生を含め、総勢15名ほどで歩いた
のですが、


大変好評で、今週の日曜日(12月4日)の朝もこの
ウォーキング会を開催することに致しました。


今回は、当選者の方々だけでなく、このメルマガを
読んで下さった方であれば、どなたでもご参加頂け
ます。


参加予約は必要ありませんので、当日、現地にお越
し下さい。


集合場所等は以下の通りです。


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開催日:12月4日

時間:午前9時スタート(10時頃解散)

集合:神戸市営地下鉄総合運動公園駅改札口

内容:公園内を約1時間(約4 km)歩きます

参加費:無料
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小雨決行とします。但し当日朝から雨の場合は午前
7時頃にメール(このメルマガ)で中止の連絡をさせ
て頂きます。


定刻になれば歩き始めますので、ご参加の場合は
遅れることのないようにお願い致します。


またこのイベントの目的は身体を動かす機会のご提
供のみとなりますので、当日の体調管理等は自己責
任でお願い致します。


天気予報では、当日は「晴れ時々曇り、降水確率20
%、最高気温14℃、最低気温9℃」となっております。


当日、晴れることを祈りましょう。皆さまのご参加
お待ちしております。



坂本年将


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追伸:


宜しければ、ご家族やご友人にもこのメルマガをご
紹介下さい。


メールアドレス diet518@gmail.com に


「メルマガ登録」


という件名でメールをお送り頂ければ、ご登録させ
て頂きます。差し支えなければ、お名前をメール本
文に記載願います。


宜しくお願い致します。



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神戸学院大学
ダイエット相談室
連絡先:diet518@gmail.com
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ダイエット相談室メールマガジン

昨年12月から「ダイエット相談室」の参加者さんたちにメールマガジンを送っていて、そのバックナンバーが溜まってきました。これから基本的に毎週日曜に1〜2通、このブログアップしていこうと思います。「ダイエット相談室」については以前にこちらで少し書かせて頂きました。まだお読みでない方はこちらもどうぞ → ダイエット相談室

2012年1月28日土曜日

文楽

今日は文楽に行ってきました。と言っても人形劇の方じゃなくて、そば屋さんです。庶民的な話ではありますが、以前このお店に行ったときに息子が「母の日似顔絵大会」というイベントでママの似顔絵を描いたんですね。そんなこと僕はとっくに忘れていたのですが、つい先日このそば屋さんから息子に「お誕生日おめでとう」といって封書が届きました。中には5月に息子が描いた似顔絵と1,000円の割引券が入ってます。いくらお誕生日プレゼントだからって飲食店で1,000円のクーポン券は気前が良すぎると思いません?息子も詳しいことは分からないと思うのだけれど、「ここ行きたい」と言っています。何かが彼の心を動かした様子。こういうのは放っておくと忘れてしまい、しばしば気がついたら有効期限(息子のDOB)を過ぎていたってことになってしまうので、さっそく今日の午後、行ってきました。勘定の時にはホントに1,000円引いてくれて、なんか得したような悪いような。だってほんとたまにしか行かない店なんですよ(ちなみに僕たちが行ったのは名谷店です)。蕎麦も美味しいし、ジャズが流れる小ぎれいな和食屋さん。僕は「文楽御膳」を戴きました。ありがとうレイ君。レイ君が生み出した初めてのキャッシュだね^^。

2012年1月27日金曜日

試験が終わった

先日このブログでも紹介した「臨床理学療法学演習」の期末試験が先ほど終わった。今年はOSCEをしたので、筆記の方は軽めにと思っていたのだが、結局二コマ連続で150分の試験となった。90分くらいで全員終わって退席するだろうと踏んでいたのだが、ほとんど全員最後まで居残った。みんなお疲れさま。これから僕ら教員は採点して集計して成績出します。

2012年1月26日木曜日

sedentary life

大学は相変わらず試験期間。3日前に始まったばかりなんだから当然なんだけど。1時間目に試験監督の「補助待機」というヤツに当たっていて、決まった時間、大学のオフィスにいなくちゃいけなかった。「補助待機」というのは(実際に皆がこう呼んでいるのかは知らないが)試験監督の補助に当たっている教員が当日「病気」とか「寝坊」とか「うっかり・・・」とかで補助業務に穴が空いたときに代役をつとめるためのものなんですね。待機番号①、②、③とか振られていて、①の人からお呼びがかかるんです。で、僕は今日は「待機①」だったんですが、結局、教務から電話がかかってくることはなく、コトなきを得ました。待機している間(途中からそんな意識はとうに吹っ飛んでいましたが)、ずっと書き物をして、気がついたらお昼前になっていました。ランチは21号線沿いの「偶」で済ませ、オフィスに戻ってからはまたせっせと書き物をした。気がついたら5時になっていて、それからまた違う書き物を二つ三つせっせと行い、次に気がついたときには夜の8時になっていた。帰宅して夕食をとってからまたこのブログを書いているのだから、朝から晩まで書いてばかりの一日だったと言える。おっと、今、活動量計をチェックしたら今日の歩数は2600歩。明日は朝走って夜はジムに行こうと思う。

2012年1月25日水曜日

うまくいかない時というのはこういうものだ

今朝は10時過ぎに家を出た。中途半端な時間である。ランチするには早すぎるけど、一旦オフィスに入って、それからランチに出るのは時間のムダ。のろのろと一つ目の信号を走り過ぎながらどうしたものかと考えてたら、

「そうだ、マクドナルドに行こう」

という啓示を受けた。多くの店は11時半にならないと開店しないが、マックには朝のセットがあったはず。すぐさま僕の頭の中にはベーコンと玉子が入った小ぶりなバーガーが立ち現れた。と、同時にコーヒーの姿も視野に入ってくる。マックのコーヒーはスゴく美味しいわけではないのだが、カップのすき間から立ち上がる湯気の香りはかなりリアルです。

こんなにマックに行きたいと思ったことは久しぶりである。自分の食べたい物がはっきりしているというのは、日常における小さな幸せの一つである。この思いは大切にしよう。。。

この時、家の近所のマックはすぐそこにあったのだが、ちょっと気分転換しようと思い、なんとなく大学近くのマックに行ってみる気になった。今朝は時間に少し余裕がある。

で、そこのマックに着いてみると、そこのマックは混んでいて、車を停めるスペースがなかった。じっと空くのを待つのもイヤだよな。今から家の近所のマックに帰るわけにもいかないし、駐車場をのろのろ出ながらどうしたものかと考えてたら、

「そうだ、海岸にもマクドナルドがあったじゃないか」

とひらめいた。今朝は時間に少し余裕がある。

で、そこのマックを出てようやく海岸のマックに着いたら、再び朝のベーコンエッグセットが僕の脳裏に蘇ってきた。

「さあ、もう少しでベーコンエッグセットだ」

そう心の中でつぶやきながら意気揚々と店に入り、待たされること2分。ようやく僕の順番がやって来てベーコンエッグセットを頼むと、店員の女性はこう言った。

「朝のメニューは10時半で終わりました」

左手にあった掛時計を見ると10時33分だった。。。知らなかった。そんなに早く朝のメニューが終わるなんて。。。

代わりに出されたランチメニューにベーコンエッグはない。

悔しいぃぃぃ! 家近のマックに入っておけばよかった。。。あの時ならまだあったのに。。。

うまくいかない時というのはこういうものだ。

結局、僕は玉子にこだわり「グランドキャニオンバーガー」というゴツいバーガーを注文することになった。これはこれで結構おいしかったけどね。

2012年1月24日火曜日

脳神経科学 Ⅱ

大学は今日から期末試験。時間割も一コマ90分から60分へと変更され、キャンパスにはいつもと違う空気が流れています。時の回転が早くなったというか、みんなテキパキ動いているというか、サクサク、シャキシャキって感じです(安易な表現ですね^^)。

午後1時から始まる3時間目には僕が教えている「脳神経科学Ⅱ」のテストがありました。2年生を対象に教えているクラスで、今年で2年目となります。「脳神経科学Ⅱ」というくらいですから、「脳神経科学Ⅰ」もあります。こちらは2年生の前期に開講しています。

「Ⅰ」では脳科学・認知科学の基礎的なことを教えていますが、「Ⅱ」は少しアドバンスな内容になっています。遺伝子からニューロン、シナプス、ネットワーク、認知、行動へと繫がる脳認知系のオーガニゼーション(organization) を、最近発表された論文を読み解いていく中で理解していきます。

英語の論文を読むだけでも大変だと思いますし、学部の2年生を相手にした授業としては少しレベルが高い内容になっていますが、学生時代の一時期に少し込み入った学説に触れる機会があっても良いのではないかと僕は思っています。

今日の試験の平均点はどのくらいになるでしょうか。僕が作るテストの平均点はたいてい60点台となるのですが、今回もおそらくこの位になると踏んでいます。最高が80点、最低は40点くらいですかね。少し左にスキュー(skew)した正規分布を描くと思います。

2012年1月22日日曜日

OSCE

(前回ブログ「臨床理学療法学演習」から続く)

今年からこの科目にOSCEという実技試験を導入することになった。OSCEとは、objective structured clinical examinationの略語である。読み方は「オスシ」ではなく、また「オスィー」でもなく、「オスキー」と読む。日本語に直訳するとどうなるのだろう。「客観的に構造化された臨床試験」といったところだろうか。このように試験の名称は仰々しいわけだが、試験の内容は至ってシンプルである。学生に「血圧を測って下さい」とか「脈をとって下さい」と言って、5分ほどの制限時間内にきちんと課題をこなせるかを評価する。要は昔からやってきた実技試験に「OSCE」という称号を付与したわけですね^^。

昨日の午後は1時過ぎから6時過ぎまでずっと休みも入れずにこの試験を行った。学生は6名の教員の試験を一巡すればそれで終わりなので30分ほどでお役御免となるわけだが、我々教員は40名ほどの学生を順々に評価するので、拘束時間は5時間ほどになる。僕のパートは脳神経系の理学療法で、昨日の試験では「ブルンストロームステージ」に関して出題した。ブルンストロームステージというのは・・・とやっていると話が長くなるので割愛するが、要は脳卒中に罹った患者さんの運動機能を評価して下さいというものでした。「客観的に構造化された臨床試験」であったかどうかは分からないが(少なくとも僕の評価は至って主観的であったが)、学生たちはとても一生懸命に勉強してきていて、とても好感が持てました。

3年生の皆さん、臨床実習でも患者さんや実習指導者に好感を持たれるよう頑張って下さいね。実習では知識とか技術よりも皆さんの心と振舞いの有りようが大事だと思います。熱意、努力、誠意、献身、決意、実行、その他、思いつく限りの善なる言葉はすべて実習で重要です。

臨床理学療法学演習

学部の科目で「臨床理学療法学演習」という科目がある。3年生の後期に開講される科目で、4年時の「臨床実習」の前哨戦となる科目である。うちの学部が開設されるときに構想を練ってカリキュラムに組み入れてもらっただけに、僕にとっては思い入れのある科目の一つである。ロースクールやMBAでのケーススタディーを参考に科目設計したもので、当時の理学療法教育の世界では「何それ?」「どんなことするん?」「そんなん難しいんちゃうん?」という空気の中で始まったように記憶している。手短に言ってしまえば、学生に架空の症例を提示し、学生がその症例の問題点を分析して、それを基に解決策を考えるといった、至ってシンプルな演習である。今となっては、学外のことは知らないが、学内では「重要だ、うんだ、うんだ」とその重要性を認識してもらっている科目である。(次回ブログ「OSCE」へと続く)

2012年1月20日金曜日

視覚運動制御 accepted

先日仕上げた視覚運動制御の論文が修正なしで受理されました。僕のキャリアの中でも一発で受理された論文は数えるほどです。おめでとう◯木くん。学部紀要に accept されたくらいで喜んでいてはいけないのだろうけど、学部生が生まれた初めて行ったリサーチとしては上出来だと思います。学生との研究ではまず学生にアイデアを出させて、それをもとにディスカッションを重ね、研究をデザインします。このデザインの部分は僕が主導しますが、データの収集と解析はほぼ学生に委ねます。僕はこの間プレイヤーではなく、アドバイザーに徹するわけですね。そしてデータが出たら、学生にそれを解釈させ、日本語で論文(卒論)を書かせます。ここもほとんど手を出しません。そこで出来上がったものが面白そうだったら、僕がそれを編集・肉付けして、英語の論文に仕上げます。もちろん筆頭著者は学生なんですね。僕が知る日本の学界では目下の人たちに仕事をさせてその人たちの名前すら論文に掲載しない人たちがいますが、僕には理解できません。指導者(PI)は若い人たちのプロモーターであり、コミュニティーは指導者のプロモーターとしての手腕を評価するべきだと思います。

ロシア

asahi.com を見ていたらこんな記事に出くわした → 告発サイト「馬鹿のいないロシア」大統領が開設へ http://t.co/FhNTqMvl。記事の内容は大統領が公務員のお役所仕事ぶりを国民にチクらせるというものなのだが、ロシアって実際にはどんな国なんでしょうね。政治や思想のことはあまり(いや全く)詳しくないのだが、ロシアと聞くと、そうですねえ、子供の頃によく聞いた「ソ連」とか「社会主義」とか「共産主義」とかいう言葉を連想します。一昔前のアメリカ人が「日本人」=「侍」=「ちょんまげ」と連想していたのと大して変わらないレベルの認識なんだろうとは思いますが。よく考えてみると、ロシの人たちって僕の生活に結構入り込んでいる。ドストエフスキー、トルストイ、ストラヴィンスキー、ショスタコーヴィチ、パブロフ、あ、そうそう運動科学者のバーンスタインもおられますね。明日は久々にショスタコーヴィチのヴァイオリン・コンチェルトNo1を聴いてみたいと思う。車を運転しながらこれ聴くと興奮します。

2012年1月18日水曜日

震災から17年

神戸の震災から17年が経過した。本来ならば昨日のうちに何かを書き残しておきたかったのだけれど、あっという間に日付が変わり、今日もいつの間にか夕方になっていた。阪神淡路大震災が起こったのは1995年。僕はこの地震が起こる半年前に渡米していたので、実際にその日の揺れを現地で感じることはなかったのだが、この日のことは今でもよく覚えている。

朝5時に起きてテレビをつけると、CNNに火事の映像が流れていた。この日はちょうど春学期(spring semester)の初日で、朝7時からの授業に間に合うよう、早起きを始めた日だった。その頃住んでいたのはニューヨーク州のバッファロー(Buffalo)で、外ではしんしんと雪が降り積もっていた。もちろんまだ太陽は出ていない。

映像は夜に上空から撮影したもので、街は空襲でも受けたかのように、至るところで家が燃えていた。初めの15秒ほどはその映像がどこのものかも全く分からずにいたのだが、アナウンサーがしきりに「コウベ」がどうのこうのと言っているじゃないか。耳を尖らせよく聞いているうちに、どうやら神戸に地震が起こって、街がめちゃくちゃになっているということを理解した。

いや、「理解した」と言うのは正確な表現ではないかもしれない。神戸に地震など起こるはずはないのだから。。。これ、神戸を舞台にした映画か何かの予告じゃないの?CNNに神戸のローカルな話題が出るわけないじゃん。。。どうせ「なんちゃって」みたいなオチのある話なんでしょ。。。

こんなことを家を出て車を走らせてからも考えていたように思う。だが一方で、実家に何度電話をしても繫がることはなかったし、僕が観た映像の中には僕が以前住んでいた地区がこなごなに壊れた様子も含まれていた。車のラジオもさっきからしきりに神戸・ジャパンに大地震が起こったと繰り返している。与えられた事実を踏まえれば、

「たぶん、これは本当に起こった話なんだろう」

と思うほかはなかった。

幸い、僕の家族は全員無事で、両親や姉の家が傾いた程度で済んだのだが、知人を何人か失うことになった。

毎年、1月17日が来ると、決まってこの朝の情景が蘇ってくる。

2012年1月15日日曜日

From データセット to マインドセット

 この前大学に入ってきたと思ったらもう卒業。早いねえ。光陰矢の如し。Time flies。Everything's like 走馬灯。。。
 学院大における数年間の暮らしはどうでしたか?
 何かを学び取ったという実感はありますか?
 もしこの二つ目の質問に「ありませーん」とあなたの内なる声が答えているのだとしたら、それはちょっとヤバいことかもしれない。学費と時間、ムダにしたんじゃありませんか?
 私は皆さんのクラス担任として(この4年間、ほとんどその自覚はなかったことをここに自白します)、この文章を書いていますが、卒業論文を書き終えた人たちに向けて何か書くことがあるとすれば、それはやはり「マインドセット」の話ではないかと思います。
 それは世界がこれから物質(material)の時代から心(mind)の時代に大きくシフトしていくというようなこともありますが、それよりも何よりも学び舎を巣立つ若人たちには「心構え」のお話をするのが最も伝統的であるし、無難だし、また本当に大切なことだと思うからなんですね(卒業式での偉い先生方のお話も大抵はこの話です)。
 二人の人間が現時点において毎日同じ作業を繰り返していたとしても、「世界を捉える心」が違えば、10年後、20年後にその二人が辿り着くポイント(到達地点)は随分と異なるものになると思います。「研究論」の中でもお話したことですが、「何を重要だと思うか」「何を価値あるものだと思うか」で、これから皆さんが行う研究のテイスト、臨床のテイスト、人生のテイストは決定して行きます。
 もし、あなたが卒業を目の前にして、まだ「自らの視点」を持ち合わせていないのなら、今一度、学院大での4年間(5年間やった人は5年間)で経験したことをじっくり見直してみて下さい。そしてその一つ一つの経験が何を意味しているのかを、じっくり考えてみて下さい。皆さんのこれまでの経験は、皆さんがこれからの人生を生きていく上での貴重な財産、いや研究論的に言えば、貴重なデータ、知的財産です。このデータセットの検証を通して、あなたが自らの人生を切り拓いていくための独自の世界観を構築していくことができるのなら、この大学で過ごした時間は、あなたにとって非常に価値あるものとなることでしょう(「研究」を学んだ甲斐があったということにもなりますね ^_^)。
 All the best! 皆さんのこれからのご活躍を心よりお祈り致します。


神戸学院大学
坂本年将

卒業論文集プロローグ

今年の春に卒業する学部生たちの卒業論文集がもうすぐ出来上がるのだけれど、学年担任の一人として「序文」を寄稿した。文集の体裁を整えるということのほかに、こういう文章にどれだけの意味があるのかは分からないが、取りあえず一生懸命書いたので、次回のブログに掲載します。

2012年1月14日土曜日

新神戸オリエンタルシティ

昨夜は新神戸駅に行く用事がありました。駅に着いて用事を済ますと急にお腹が空いてきました。辺りを見回すと駅の西隣に大きなホテルが。確か新神戸オリエンタルホテルとかいうホテルだったような気がする。あちこち食べる処を探しまわるのも面倒だし時間ももったいないので、このホテルの中で済ますことにした。入り口のプレートには「ANAクラウンプラザホテル」とあって、どうやらオーナーが代わったみたいです。結局、3階のモールにある「夢厨房」というパスタ屋さんに入ったのですが、まずまず満足できました。それにしても食堂街全体がガラガラで、こんなんで成り立っていけるんですかね。金曜日の夜ですよ。まあ、僕がこんなこと気にしても仕方ないのですが。。。家に帰って調べてみると、ここには昔、病院が建っていたそうです。その病院がポートアイランドに移転したので、その後、ダイエーがホテルやレストランや劇場を含めた複合商業施設(新神戸オリエンタルシティ)として開発したらしい。震災後、なんやかんやあって、5年ほど前に投資銀行のモルガンスタンレーが買い取り、その後もあれやこれやあって2年ほど前からホテルは「ANA・・・」と名乗ることになったそうな(詳しくはwikipediaへ)。建物一つにもいろんな物語があるんですね。

2012年1月12日木曜日

About my blog

Since I started this blog, I've found that some people visit the site from abroad (a variety of countries). In case those use English, here I want to make a brief introduction to this blog.

This blog is written about my personal life. Although the title of the blog is "A Diary of a Brain Scientist", most of the stories will be nothing about brain ^_^. Most stories will be trivial, but sometimes I hope you can find something relevant to your life.

To introduce myself, I finished graduate schools (Columbia & MIT) in neuroscience in the United States, and came back to Kobe, Japan  5 years ago. I currently teach at Kobe Gakuin University as associate professor of neuroscience and rehabilitation.

I also do Facebook, so please visit my page if you happen to be interested. My homepage URL is www.toshiz.net (available soon).

2012年1月11日水曜日

ダイエット相談室

神戸市西区との共同事業として進めてきた「ダイエット相談室」が無事終了しそうである。昨年の9月にセミナーを開催し、その後、抽選に当選された15名ほどの参加者さんたちに個別コンサルを行ってきた。僕の神戸学院大学での研究テーマは、大雑把に言えば「運動学習」と「習慣形成」です。このプロジェクトは後者の「習慣」に関わるものとして行ってきました。コンサルの抽選申込は35名ほどあったので、当選率は軽く2倍以上となりました。はっきり言って予想以上の反響でした。うちの大学では珍しい、他学部(栄養学部)教員とのコラボレーション事業で、大学内でも注目を集めていたのだけれど、今日の結果を見る限り、どうやら胸を張って報告書が書けそうです。ま、僕にとってはこれからが本当の仕事の始まりなのですが、取りあえず「予選通過」といったところでしょうか。

2012年1月9日月曜日

視覚運動制御

論文を一本書き上げた。学部生のS君が取り組んでいた研究で、仕事の水準としてはそれなりのものでしかないわけだが、一応僕なりには小さな発見があったので、論文にまとめることにした。昨年も学部生を筆頭著者にして論文を一本発表したのだが、こうやって学生と一緒に何かを作るということが、僕の仕事の一部なんだろうし、学生に対しての真の教育にもなるんだろうと自分では思っている(学生がどう思うかはまた別の問題です)。うちの学生は臨床実習とか国家試験とか、理学療法士の資格を取るための勉強が山ほどあって、理学部の学生のように研究室に張り付いて毎晩実験したりということはありません。メンタリティーも理系の学生とは(うちも一応大学内では理系ということになっていますが)全く異なります。そんな環境の中でもリサーチ(研究)を通して少しでも論理的なものの考え方を学んだり、想像力を育んでほしいと思うんですね。ちなみに今回仕上げた論文は、視覚に基づく運動制御のお話です。投稿する際に日本語の要約を付けなければならないんですが、「visuomotor control」 は何と訳せば良いんでしょう。「視覚運動制御」で良いのかな?

『また会う日まで』P.S.

昨日このブログで紹介したジョン・アーヴィングの『また会う日まで』を原文(英語)で読みたいという方はこちらをどうぞ(Until I Find You: A Novel。この著者の他の作品では『ガープの世界』もお勧めです。80年代に書かれたものですが、こちらの方が読みやすいかもしれません(ガープの世界〈上〉 (新潮文庫) ガープの世界〈下〉 (新潮文庫))。ちなみにこちらも長いです。上巻446ページ、下巻489ページ。

昨日は思いつきで世界名作劇場の話もしましたが、『アルプスの少女ハイジ』というアニメもありましたね。少し調べていてたまたま発見したのですが、このアニメの最終話のタイトルが「また会う日まで」なんです。なんという偶然。。。気持ち悪いというか不思議というか、こういうことって時々あります。

2012年1月8日日曜日

『また会う日まで』

本を一冊読み終えました。ジョン・アーヴィングの『また会う日まで』という小説です。『母をたずねて三千里』というアニメが昔ありましたが、この小説は主人公のジャック・バーンズが父をたずねて旅する物語です。世界名作劇場で放映されるような作品とは違って、下ネタ満載のお話です。特に「感動する」とか「泣ける」とか「ワクワクする」とか「ためになる」いう類いの話ではありませんが、面白い小説だと思います。ムショーに長い小説が読みたいという方にはお勧めかもしれません。上巻566ページ、下巻550ページ (また会う日まで 上 また会う日まで 下)。

2012年1月4日水曜日

家の査定

今朝一番の仕事は区役所からお役人を我が家にお迎えすることだった。平成24年度の固定資産税にかかわる家の調査(査定)だったんですね。何事も評価されるというのは、それなりに緊張するものだが、多くの場合は「高く評価してくれるかな」と思って、ドキドキするのではないだろうか。たとえば就職試験では自分を、そして車を売却する時であれば自分の車を、「高く買ってくれ」と願うことでしょう。しかし、今日の評価は「できるだけ低く」、「もっと低く」、そして「誰よりも低く」と願うような評価だった。だって、査定額が高くなると、それだけ税金たくさん取られるんだもん。まあ、たくさん税金を納めてそれで神戸市が少しでも良くなれば世のため人のためということになるのでしょうが、どうせ納めるなら、手元に残ったお金で物やサービスを買って、消費税という形で納めさせて頂きたいですね。ま、それだと消費税率を数十パーセントにしないといけないのかもしれませんけども。。。税金の話は奥が深い。査定の結果が出るのは4月です。

2012年1月3日火曜日

謹賀新年、ファラウォーミングイヤー

明けましておめでとうございます。今年も早3日目となりました。このお正月は、家にいて、ずっと仕事をしています。まあ、普段からどこまでが「仕事」でどこからが「私事」なのかよく分からない状態なのですが、取りあえず「仕事」をしていることにしておきましょう。

さて、元旦に「今年の目標」を紙に書いたりする人もいると思いますが、僕はこれまでそんなことした試しがありません。もともとひねくれ者なので、「一年の計は元旦にあり」と言われても、元旦の過ごし方ですべてが決まるほど人生単純なものではないでしょ、ってついつい思ってしまうんですね。

理想から始まり妥協で終わる場合もあれば、妥協から始めて知らず知らずに理想に向かう場合もあります。うまくいく場合は後者の方が多いんじゃないでしょうか。だったら、初めから理想を語っても意味ないじゃんということですね。

でも、今年はこのような日記も書いていることだし、そんな斜に構えたこと言ってないで、いっちょ目標を立ててみようかと思いました。で、どんな目標を?ということになるわけですが・・・

「目標はできるだけ具体的に」という言葉はよく聞きますね。僕も学生にはこのフレーズを時どき使ったりしています。それなりに実効性のあるやり方だとも思います。でもあまり数字がビシバシ出てくるような具体的過ぎる目標はつまんないなと思うんですね。自分が立てた目標によって、自分自身を小さくまとめてしまうようなそんな感じがして。

そこで、いろいろと考えた、というか、この文章を書きながら思いついたのですが、今年は一つの試みとして、取りあえず漠然とした目標を設定しておき、そこに辿り着くまでの道順はその都度考えるという姿勢で挑もうかと思います(まあ、いつもそのようにやっているわけですが)。

登る山だけ決めておいて、登り方は登りながら考えるという感じですね。

登りがいはありそうだけど、どうやったら登れるのか、どこに道が続いているのか分からない、そんな山。。。

そんな山を探した結果、見つかったのが「温かな年」という言葉でした。

「???」と思われた方も多いでしょうが、年末の新幹線の中で、妻が年賀状の宛名書きをしているのを何気にみていたら、昨年我が家に頂いたMさんからの賀状の中に「温かい年になりますように」という言葉があったんですね。その時「コレいいな」と思ったんです。

とても漠然としていて、実現の仕方は良くわからないけれど、なんかそんな年になると良いなと思える言葉でした。僕が設定した条件をすべてクリアしています。

ということで、僕の今年の目標は

「ぬくもりのある生活」

を築くことです。幾つかの思いつきを結びつけただけのものですが、真冬に立てる目標としては、真っ当なもののように思います。

温かい年を迎えるにあたり、新年の慶びを謹んで申し上げます。