2014年10月5日日曜日

ヘルプの階層

昨日、一昨日と埼玉での全国研修会に参加してきました。昨年は静岡で、プログラムの内容は神経系の話が中心だった記憶があるんですが、今年は全体的にバランスのとれた構成になっていたように思います。それ以前のことはもう20年以上参加してなかったので分かりませんf^^。学会と同じく毎年各県が持ち回りで開催するんですが、たぶん企画する人が誰であるかによってその内容はずいぶんと異なるものとなるんでしょう。

昨日の土曜日は「リハ栄養」「脳卒中」「起業」「地域包括ケア」の講義を拝聴しました。ざっくり分類すると、栄養と脳卒中は金曜日にあった「再生医療」と「ロボット」の話と同じく、リハビリ治療の中身をどうするかといった話であるのに対して(実際には脳卒中の話はそうでもなかったんだけど...)、起業と地域はリハビリというサービスをどう流通させるかといったデリバリーの話なんですよね。ビジネス的な言葉を使えば、一方は商品開発の話で、もう一方はマーケティング・セールスの仕組みのお話です。

地域包括ケアについては、言葉だけが膨張しちゃって、セラピストを振り回しているところがあるように感じるけど、結局のところ、理学療法士にとってみれば'与えられた'セッティングの中で理学療法サービスを提供することに変わりはないわけで、'上から'降りて来た新たなシステム(僕自身は今いちこれまでの地域リハと実質何が違うのかよく分かんないんだけど...)にうまく順応すれば良いだけなんじゃないかと思う。大学の教員として言わせてもらえば、特に社会科学系の学問を修めている必要もなく、それよりかは実務を通して人間関係の機微などを理解していくことで仕事の質は上がると思う。

自助・互助・共助・公助。今回の研修会で初めて知った言葉だけれど、ヘルプにもいろんなヘルプがあるんだね。「自助」とは字のごとく健康を保ったりお金を稼いだりすることで「自らを助ける」ことで、「互助」とは周囲の人々の間でなされるインフォーマルな助け合いを意味するそうです。共助はたとえば社会保険、そして公助はたとえば生活保護といったヘルプです。リハビリ屋がどのレベルのヘルプを直接的にヘルプできるかと言うと、やはり自助・互助レベルだと思うんですが、互助を引き出すのはなかなか難しいかもしれないですね。。。「ヘルプの階層」。ひとまずそう呼ぶことにして、頭の片隅に留めておこうと思います。

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