タイトルは、「『なんちゃってリハビリ』の横行!」
どうやら厚生労働省のお役人が口にしている言葉らしいです。「なんちゃってリハビリテーション」。
同会長の定義によれば、理学療法士による「歩行練習」と称した「お散歩」(患者さんには実際に理学療法士が「お散歩しましょう」と言って、お散歩してるそうです)や、患者さんの背中や腰をさするだけの「リハビリ」などが「なんちゃってリハビリ」に該当するらしいのですが、そんなリハビリが横行するようになった背景には、近年、理学療法士に対する現場の要求が高まったことに対して、卒前・卒後の理学療法士教育が十分になされていないという事情があるようです。
文面からはちょっとよく分からないのですが、上の「現場の要求」(原文では「単位数」云々とあります)と言うのは、どうやら一日に一人の患者さんを診る時間が以前よりも長くなったということのようなんですね。要するに、理学療法士にとってはその診療時間の「間(ま)」が持たないから、お散歩とか、マッサージとか、当たり障りのないことして、暇つぶししてるってことなんでしょう。たぶん。
「暇つぶしリハビリテーション」。僕が類推した「なんちゃってリハ」の定義...。
で、こういう状況をどうしたら良いかってことで、同氏は「専門職としての知識と技術を高め、そして一人ひとりが社会的使命を果たしていく以外に方法はありません。」と結んでいます。
まぁ、確かにそうなんでしょうけど、コレって、スポーツにたとえて言えば、ミスした選手に、
「もっと上手くなれ!」
「チームに貢献しろ!」
って檄(げき)飛ばしてるだけなんですよね。ま、確かに記事の字数の制約とかもあるんでしょうが、選手にしてみれば、
「どうやったら上手くなんの?」
「どうやったら貢献できるの?」
って思うんじゃないのかな。
僕は思うんだけど、リハビリの世界には「お散歩」や「マッサージ」のほかにもいろんな「なんちゃってさ(なんちゃってビリティー)」が存在するんじゃないのかな。たとえば、
「なんちゃって4年制大学」
「なんちゃって大学院」
「なんちゃって博士号」
「なんちゃって大学教授」
みたいなね。ま、ぜんぶ教育絡みのもので、そもそもこういうのが実際に存在するのかどうかは分からないんだけど、一度その可能性について考えてみても良いかもしれないよね。だって、「なんちゃって理学療法」してるセラピストを生み出してるものってリハビリ教育とか理学療法教育なんだものね。
あ、そうそう、それと今、頭に浮かんだんだけどさ、理学療法の「理学」ってのもちょっと「なんちゃって感」ありませんか?
手元の辞書を見ると、「理学」ってのは、「物理学、化学、天文学などの総称」などとあるんですが、学校でそんなに物理や化学を教えているわけではないし、そもそも理学療法士の学校に入るのに、国語と英語の試験だけで入れたりするんですよね...。
そうなんですよね、こうやっていろいろ真面目に考えだすと、僕たちリハビリ関係者は沢山の「なんちゃって」に囲まれて過ごしているのかもしれないんですよね。。。
ま、それにしても、厚生労働省のお役人がそんなこと言ってるなんて、いろんな意味でちょっとヤバいかもしれないね。こういう状況を何とか打破しなくちゃいけませんね。
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