2013年12月3日火曜日

ブルンストロームって意味ないの?

今日の午後、臨床PT演習でOSCEの練習した。いや、僕じゃなくって学生。僕は問題作って採点する係。ブルンストローム(BS)やったんだけど、先日あるベテランのセラピスト(大学の先生)から「BSって意味ないよね」みたいなこと言われたんよね。片麻痺の回復を表す物差しじゃないんだって。その先生の言うことには行動レベルの回復と相関するのはCTやMRIにおける病巣面積だということなのだが、ホンマかな? まぁ、ホンマかも知れないんですけど、それはさておき、学生はBS学んでおく必要あると思うけどね。実習先の病院で使ってるとかいう実務上の理由だけじゃなくって、共同運動や分離運動という概念を学んだり、動作の難易度というものを考察する上でも役に立つと思うよ。たとえばBSでステージⅢの人の方がⅣの人よりADL(日常生活で出来ることの)レベルが高いといったことはあるのかもしれないけど、IQだけでその人の年収が決まらないのと同じことで、「運動の分離性」だけで活動レベルが決まるわけではないからね。感覚機能や高次脳機能、筋力、可動域、痛み、発症後の運動体験なんかも総体的な運動パフォーマンスに影響するんだろうし、BSと behavior のレベルが見かけ上、相関しないからと言って、BSが役に立たないと言うほど単純なものではないんじゃないかと僕は思います。いずれにしろ、学生がBSを使ってみて役に立たないと思うんなら、もっと役立つものを使えば良いわけで、役に立つか立たないか彼らが判断するためにも教えておく必要はあるんじゃないかと思いますよ。

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